6月4日 苫小牧 その時は突然やってきた。
勇者じゃがいもは
今日も今日とて『北の大地ホカイド』を旅する
はじまりの大地カリイシで
勇者の紋章を手に入れてから3年。
黄災の魔王を倒すため
日々鍛錬を続ける。
人は大志を抱いて旅にでる
困難にあればまず後悔し、不安がり、
最後は夢そのものを否定する
魔王を倒すことが全てではない
大物を釣ることが全てではない
そんなことを考えることも
少なくなかった。
そう。
思っていたより静かに奴は現れた。
風や波と間違うくらいに静かに鈴を揺らし
ゆっくりと、そう、ゆっくりと現れた。
まさか黄災の魔王が現れるとは。
魔王マッカーワ(Level52センチ)
「キサマが勇者じゃがいもか」
「カレイの王として私が相手になろう」
マッカーワは不敵に笑った。
じゃがいも
「たしかにまたまだ私は未熟だ」
「だがお前を倒す事考えない日はなかったさ」
カレイの紋章が輝きだした。
聖なる刃がマッカーワを切り裂く。
マッカーワ
「な、なにー!私が負けるとは」
「ぐはぁ」
じゃがいも
「うまかったよマッカーワ。」
おしまい。
…
…
…
大魔王ヒッラーメ
「…勇者じゃがいもか。覚えておこう」